デカールスタンプ†
デカールスタンプを使うことで、2Dイメージを地形やモデルに対して投影することができます。
プロジェクターで画像を壁などに投影するシーンをイメージするとわかりやすいと思います。
デカールスタンプは単にオブジェクトとしてマップに配置するだけでなく、イベントのグラフィックとして使うこともできます。
- (!)プリセットのデカールスタンプについて
Ver.1.10以前のBakinでプロジェクトを制作されていた方や、プロジェクトをアセット量"シンプル"で作成して制作を進められている方は、下記の方法でプリセットのデカールスタンプをインポートしてご利用ください。
- リソース>デカールスタンプのデカールスタンプリストの追加ボタンを押し、アセットピッカーを開く。
- 「すぐ使える」タブの追加メニュー(一番左のメニュー)の「BasicSet」を選択。
- アセット欄からインポートしたいデカールを選んで「追加して終了」ボタンを押す。複数選択も可能です。
デカールスタンプの設定項目†
デカールスタンプリスト†
登録したデカールスタンプのリストです。
- 追加 ボタン
デカールスタンプを追加します。
アセットピッカー>「すぐ使える」タブに表示されるのは、リソース>マテリアルのシェーダーとして「decalシェーダー」を設定したマテリアルのみとなります。
- フォルダー ボタン
スタンプを管理するフォルダーを追加します。
複数選択したスタンプをまとめてフォルダー化したり、
フォルダー追加後にドラッグ&ドロップでスタンプを移動することができます。
- 貼り付け ボタン
選択したスタンプを貼り付けします。
- ゴミ箱 ボタン
選択したスタンプを削除します。
(!)新規追加したデカールスタンプは、マップエディター>スタンプパレット>物体タブにおかれます。
デカールスタンプリストでフォルダを作成すれば、物体タブのツリーにも作成したフォルダが表示されます。
デカールスタンプ リスト / 右クリックメニュー†
デカールスタンプ リスト内で、右クリックすると表示されます。
- 切り取り
選択したデカールスタンプを切り取ります。
- 貼り付け
切り取り、コピーしたデカールスタンプを貼り付けます。
- リソース名でファイルをリネーム
※デカールスタンプでは使用しません。
- ローカルな名称を設定
※フォルダー選択時のみ有効
フォルダー名のローカライズ機能です。
英語版で開いた場合の、英語のフォルダー名が設定できます。
- 選択した要素をエクスポート
選択した要素を.exrbrファイルとして出力します。複数選択している場合はまとめて1ファイルにします。
.exrbrファイルは各種リソースをまとめ、Bakinにてインポートすることを可能にするファイル形式です。
- リソースフォルダーのエクスプローラーで開く
※デカールスタンプでは使用しません。
- インポートフォルダーをエクスプローラーで開く
インポート用フォルダーを開きます。(情報の更新 ボタンで設定した、データ更新用フォルダーがある場合)
- GUIDをコピー
デカールスタンプ固有のGUIDをコピーします。
- この階層を名前でソート
選択されている階層・フォルダー内で、名前をアルファベット順にソートします。
- 選択した要素を名前でソート
複数選択されたものに対してのみソートをかけます。
- 必ず公開作品出力に含める
公開作品として出力する際、選択したリソースを作品内に含めるようにします。
(!)公開作品として出力する際、マップに置かれていたり、イベントで使用しているような「ゲームで使っているリソース」以外のリソースは作品に含まれません。
そのため作品に導入しているプラグインからのみ利用されるリソースについてはこの機能で明示的に作品に含める必要があります。
デカールのプレビュー†
リストで選択したデカールが表示されます。
デカールの設定†
- 名前
スタンプの名前を設定します。
(デカールスタンプリストで、スタンプ名を2度クリックすることでも変更できます。)
- マテリアル名
設定されているマテリアル名です。
- マテリアル
設定されているマテリアルのサムネイルです。
サムネイルをクリックすると、割り当てるマテリアルを選択できます。
また、ジャンプボタンで現在設定されているマテリアルの設定画面へ移動できます。
- 幅
デカールスタンプをマップエディタ上で配置する際、ベースとなるサイズを設定します。
配置する際に表示されるバウンディングボックスの”広さ”が変化します。
- 高さ
デカールスタンプをマップエディタ上で配置する際、ベースとなる高さを設定します。
配置する際に表示されるバウンディングボックスの”高さ”が変化します。
この値を大きくすると、段差のある面に対してデカールが投影されやすくなります。
デカールの使い方†
デカールスタンプの作成と使い方†
1. リソース>デカールスタンプのリストで追加ボタンを押します。
開いたアセットピッカーの「リソースから作る」タブや「ファイルから作る」タブで、イメージ/テクスチャを選択して、デカールスタンプを生成してください。
リソース>マテリアルに自動的に設定したイメージを使ったマテリアルが生成されます。
また、アセットピッカーで選択したイメージ/テクスチャには自動的に管理タグ#3Dが付与され、リソース>テクスチャのリストに表示されるようになります。
(!)アセットピッカー>「ファイルから作る」タブでプロジェクト外のイメージを選んでデカールを作った場合、リソース>テクスチャに登録されることにご注意ください。
2. 新規追加したデカールスタンプは、マップエディター>スタンプパレット>物体タブにおかれます。
デカールスタンプリストでフォルダを作成すれば、物体タブのツリーにも作成したフォルダが表示されます。
3. スタンプパレット>物体タブでデカールスタンプを選んでマップに配置してください。
(!)配置後マップエディタのカメラを動かしてみてデカールがかすれる角度がある場合は、デカールスタンプの位置を投影面に対して少し押し付けるように動かしてみてください。
(!)斜めの角度になっている面や角の面に投影する場合は、デカールスタンプを回転させる必要があります。
プロジェクターで映していることを頭に描いて、位置や角度を調整してください。
- 物体に対してデカールを投影したい場合、投影対象となる物体のマテリアルの設定を変更する必要があります。
リソースメニューで対象となる物体のマテリアルを選択し、プロパティにある「デカール対象」をオンにしてください。
(!)「デカール対象」をオンにしてもマップエディタ上効果が確認できない場合は、いったんプロジェクトを保存して閉じて開きなおすと適用されるケースがあります。
こちらはv1.10段階での既存のバグとなります。いずれ修正いたします。
- デカールスタンプの描画順序は、リソース>マテリアルのプロパティにある「描画順序」で制御します。
この項目に設定した値が大きいデカールほど手前に描画されます。
(!)マテリアルにdecalシェーダーを選択すると「描画順序」を変更することができるようになります。
- マップに配置したデカールスタンプを右クリックしてコンテキストメニューから「イベントに変換」することができます。
もしくはデカールスタンプをクリックしてホットキー”T”でもイベントに変換できます。
(!)デカールスタンプをイベントに変換すると、「角度」の取り方が変化します。
地面に対してデカールを投影する際、デカールスタンプでは角度X=-90°で投影されますが、イベント化すると角度=0°で地面に向かって投影するようになります。
デカールスタンプの注意点†
- デカールの処理負荷に与える影響
サイズの大きなイメージをデカールとして使ったり、デカールを多用しすぎると処理負荷が大きくなります。
"デカール"の負荷を"板ポリゴン"と比較すると、シェーダーの複雑さから言えばデカールの方が複雑な処理をしているため、大量にマップに置いた場合は差が出てきます。(どのくらいの量で差が出てくるかは使用しているGPUに依存します。)
GPUの処理負荷があがりますのでご注意ください。
テストプレイをしてみて、オプション>パフォーマンスメーターを「オン」にしてGPUの負荷を確認してください。
"デカール"は2D素材をすぐスタンプ化として使用できることと、カメラの距離によって同じ位置でも埋まったり埋まらなかったりしないことがメリットです。
"デカール"は壁からどのくらい離せば壁に埋まらないようにできるか、といったことは考慮する必要がありません。
一方”板ポリゴン"は多少の凹凸がある場所でも違和感なく装飾できるのが利点です。
それぞれのメリットを比較してご利用ください。
- 「デカール対象」をオンにしたことによる処理負荷への影響
リソース>マテリアルにて「デカール対象」をオンにすると、デカールを投影することができるようになります。
この項目をオンにすることによって処理負荷が増大するかどうかは一概に言うことができません。
この項目のオン/オフによる影響は、マテリアルがデカールパスの前に描かれるか、後に描画されるかの違いだけなので、基本的に処理負荷は変わりません。
しかし描画順序が変わることの影響とマテリアルがZprepassの対象となることの影響により、負荷が重くなるケース、軽くなるケースどちらもありえます。
- デカールの映り方
デカールの映り方には、マテリアル(decalシェーダー)の設定や、デカールを置いたマップのレンダリング設定、マップ上に置かれたライトの設定などが関わっています。
各種の設定をいじって見え方を調節してください。
(!)F7キーがリソースメニューを開くホットキーとなっています。マップエディタとリソースメニューを行ったり来たりする際にこのキーを使うと便利です。