複数の画像を組み合わせてアニメーションさせる「スプライト」を作成することができるツールです。
スプライトは、タイトル画面やメニュー画面での動く演出や、会話シーンでのキャストの表情変化などに使用できます。
リソース>スプライトも参考にしてください。
登録されているスプライトセット・モーションのリストが表示されます。
作成中のアニメーションが再生されるエリアです。
スプライトリストでモーションを選択するとプレビューが表示されます。
プレビュー欄の上部にプレビューの各種設定がまとまっています。
なおプレビューの中心座標は(0,0)ですのでご注意ください。
タイムラインにて、「画面フラッシュ」以下のセルを選択すると、スプライトツール右側に表示されます。
ここでは選択したセルが存在するキーフレームの時点での、レイヤーの表示内容を設定することができます。
マスクは、マスクレイヤーに登録したイメージでその影響化にあるレイヤーを切り抜いて表示する機能です。
正方形や円といったマスクに使いやすい図形のイメージがreservedフォルダ>Primitiveにありますのでご活用ください。
エンカウントバトルの発生時、マップからバトルへ移行する際に使う下記のアニメーション演出をスプライトツールを使って作成してみます。
1. スプライトツールを開き、 スプライトツリーで「追加」ボタンを押してアセットピッカーを開いてください。
イメージ>resservedフォルダ>Primitiveフォルダの「Screen_1280」を選んでOKを押します。
スプライトセットとモーションが作成されるので、スプライトセットの名前は「バトルトランジション」、モーション名は「マップからバトル」に変えておきましょう。
2. 先ほど開いたScreen_1280はレイヤー1のイメージとして登録されています。
これを画面一番下に置く帯にしましょう。
レイヤー1の最初のフレームセルをクリックし、画面右側のプロパティ欄で下記の値を設定してください。
(色は自由に変えていただいて構いません。)
レイヤー1 | |
色 | 色変化方法:補間なし、赤:255、緑:87、青:51、透明度:255 |
位置 | 位置変化方法:補間なし、位置X:1280、位置Y:270、位置Z:0 |
スケール | スケール変化方法:補間なし、スケールX:100、スケールY:25 |
回転 | 回転変化方法:変更しない |
3. さらに3つの帯を作るためにレイヤーを追加しましょう。
レイヤー追加ボタンを押してレイヤー2、3、4を追加してください。
4. レイヤー1の最初のフレームセルをコピー(Ctrl+C)し、レイヤー2~4の最初のフレームセルにペースト(Ctrl+V)します。
5. レイヤー2~4の位置をずらし、それぞれの色を変えましょう。
各レイヤーの最初のフレームセルを選択し、プロパティの「位置」の設定を下記のように変更します。
色と位置以外の項目は変えなくて構いません。
レイヤー2 | |
色 | 色変化方法:補間なし、赤:255、緑:141、青:0、透明度:255 |
位置 | 位置変化方法:補間なし、位置X:1280、位置Y:90、位置Z:0 |
レイヤー3 | |
色 | 色変化方法:補間なし、赤:255、緑:195、青:0、透明度:255 |
位置 | 位置変化方法:補間なし、位置X:1280、位置Y:-90、位置Z:0 |
レイヤー4 | |
色 | 色変化方法:補間なし、赤:231、緑:76、青:60、透明度:255 |
位置 | 位置変化方法:補間なし、位置X:1280、位置Y:-270、位置Z:0 |
4つの色の違う帯が、画面外右側にできました。
6. 帯を画面内に動かすアニメーションを作ります。
まずフレーム追加ボタンをおして、新しいキーフレームを追加します。
追加したキーフレームの「開始フレーム」に「12」を設定します。
これにより、最初のキーフレームから追加したキーフレームまでの間を「12フレーム」でアニメーションするように指定したことになります。
7. 追加したキーフレームのレイヤー1のフレームセルをクリックし、プロパティにて下記の値を設定をしてください。
(最初のキーフレームからセルをコピーし、プロパティーを書き換えても構いません。)
レイヤー1 | |
色 | 色変化方法:変更しない |
位置 | 位置変化方法:イーズアウト3x(強)、位置X:0、位置Y:270、位置Z:0 |
スケール | スケール変化方法:変更しない |
回転 | 回転変化方法:変更しない |
イメージ | 使用するイメージ:Screen_1280 |
タイムラインの上の再生ボタンを押してみると、レイヤー1の帯が画面の中にスライドしてくるアニメーションができているはずです。
位置変化方法に「イーズアウト3x(強)」を設定しました。
変化方法は「アニメーションの終点にあたるフレーム」に設定することに注意してください。
8. レイヤー2~4も同じようにアニメーションをつけていきましょう。
それぞれのレイヤーがタイミングずらしながら画面内にスライドしてくるようにします。
フレーム追加ボタンを3回押してキーフレームを3つ追加します。
9. 6.で作った先頭から2つ目のキーフレームのレイヤー1のフレームセルをコピーし、下の図の赤丸のフレームにコピーしていきましょう。
コピーした先のセルのプロパティで「位置Y」を調整します。
レイヤー2 | 位置Y:90 |
レイヤー3 | 位置Y:-90 |
レイヤー4 | 位置Y:-270 |
10. それぞれのレイヤーの移動が終わるタイミングを調整しましょう。
各キーフレームの「フレーム数」に値を入れていってください。値は自由に変更していただいて構いません。
(!)タイミングは「開始フレーム」でも調整可能ですが、入れる値によってキーフレームの順番が前後することに注意してください。
例えば、キーフレーム5にキーフレーム4より速い開始タイミングの値を入れると、順番が入れ替わります。
キーフレーム2 | 12 |
キーフレーム3 | 12 |
キーフレーム4 | 6 |
キーフレーム5 | 1(変更なし) |
再生ボタンを押して、4つの帯がタイミングをずらしながら画面を覆うことを確認してください。
これで「マップ上からバトルシーンに移行する際のスプライト」は完成です。
11. 先ほど作ったモーション「マップからバトル」の最初のキーフレーム(4つの帯が画面外右側にある状態)をコピーしましょう。
Ctrl+Cでもいいですし、タイムライン上のコピーボタンや、コンテキストメニューからコピーをしても構いません。
コンテキストメニューはキーフレームの(秒)と書かれた一番上のセルを選択し、右クリックしてください。
12. スプライトツリーで先ほど作ったスプライトセット「バトルトランジション」を選択し、モーション追加ボタンを押しましょう。
アセットピッカーが開くので、画像は「なし」を選択してOKを押し、モーションを追加します。
モーション名は「冒頭からバトルシーンへ」に変えておきましょう。
13. 追加したモーションの最初のキーフレームの一番上のセルを選択し、Ctrl+V(もしくはペーストボタンなど)で先ほどコピーしたキーフレームの内容をペーストします。
コピー元と違う種別のセルにはペーストできないようになっています。
ex.効果音レイヤーのセルをコピーした際は、効果音レイヤーのセルにしかペーストできません。
14. 各レイヤーのセルを選択し、位置X:0を設定してください。
これで先ほど作ったモーション「マップからバトル」の最後のフレームと同じ状態になります。
15. マスクレイヤーを追加します。
レイヤー1の「レイヤー名セル」を選択し、右クリック。コンテキストメニューから「マスクレイヤーを挿入」を選択します。
マスクレイヤー1が挿入され、レイヤー1~4までのレイヤー番号がレイヤー2~5に変化します。
レイヤー2~5は全てマスクレイヤー1の影響を受けるレイヤーになっています。
16. マスクレイヤーの最初のキーフレームのセルを選択し、プロパティに下記の設定をしてください。
「使用するイメージ」は、イメージ>resservedフォルダ>Primitiveフォルダの「Circle」です。
マスクレイヤー1 | |
位置 | 位置変化方法:変更しない |
スケール | スケール変化方法:補間なし、スケールX:0、スケールY:0 |
回転 | 回転変化方法:変更しない |
イメージ | 使用するイメージ:Circle、アルファ値を反転:オン |
イメージの「アルファ値を反転」をオンにすることで、指定したイメージのある箇所がくりぬかれるようになります。
17. フレーム追加ボタンを押してキーフレームを追加します。
追加したフレームの開始フレームに「30」を設定してください。
そのうえで、マスクレイヤー1の最初のキーフレームのセルをこのキーフレームのセルにコピーし、プロパティを下記のように変えてください。
スケールのみ変更しています。
マスクレイヤー1 | |
位置 | 位置変化方法:変更しない |
スケール | スケール変化方法:イーズイン加速、スケールX:150、スケールY15:0 |
回転 | 回転変化方法:変更しない |
イメージ | 使用するイメージ:Circle、アルファ値を反転:オン |
再生ボタンを押すと、画面中央から円型の窓が広がっていくアニメーションが確認できるはずです。
開始フレームのタイミングや、スケール変化方法してみてください。
また「使用するイメージ」を変えるとくりぬかれる形が変わるので、気に入ったものに変更してみてください。
これで「バトルシーンの冒頭からバトルシーンへ遷移する際のスプライト」も完成しました。
18. ゲーム定義>システムリソースの「バトルに入った時」 からアセットピッカーを開き、先ほど作ったスプライト「マップからバトルへ」を指定します。
(!)Ver.1.9の時点では、スプライトツールで新規作成したスプライトセットがreservedフォルダに入っていることがあります。
これでマップからバトルに移行する際、画面が4色の帯でおおわれる演出が入るようになります。
19. バトルの冒頭からバトルシーンへ移行する演出はバトルイベントで設定します。
コモンイベントパレットもしくはコモンイベントエディタで下記のバトルイベント作成してください。
以上でスプライトを使ったバトルシーンへの遷移が完成しました。
会話イベントなどで使うキャストのデータの作成時、、目パチや口パクのレイヤー名は下記のルールに従ってください。